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□ いの健ニュース


第25号(2010年1月27日発行) ※PDF版はこちら

今年度4件目! 石森事案も労災に認定!

新年早々に斎藤過労死事案の労災認定についてお知らせしたばかりですが、1月21日には東松島市矢本の石森過労自死事案(被災当時36歳)の労災認定が決定しました。

被災は09年2月19日、初めて相談を受けたのが6月20日の過労死110番。
富樫事務局長がご両親と面談したのが6月28日でした。

ご両親は6月5日に石巻労基署に労災申請を出したものの、「何をどのように取り組んだらいいのか検討つかない。お手伝い願えないか」ということでした。

自死事案にしては異例なほど早い決定ですが、それほど被災者の置かれていた状況が異常だったということを示しています。
「人を人とも思わない企業の横暴ぶり」をきびしく糾弾せざるを得ません。

このような企業の横暴を許さないためにも、その実態についても紹介したいと思います。

被災者の置かれた深刻な状況について
被災者が働いていたのは「スジャータ」のCMで知られる「めいらくグループ」の仙台営業所です。
インターネットで調べると「業界最高の賃金と福祉の実現」というキャッチフレーズのもと「報恩・奉仕・繁栄の社是のもと、『お金が有り、暇があって、長生きして健康で毎日が楽しく生活できる』”陽気ぐらし”実現を目指しています」とありますが、実態はあまりにも人権を無視したものとなっていました。

被災者はOFCという身分の中間管理職的存在で、部下を3~4人持ち、配達と営業を担当していました。
《資料1》(PDF版30KB)はセールスマンの「鬼10則」と言われるものです。このようにこき使われます。
《資料2》(PDF版23KB)はOFC25ヶ条です。
そして《資料3》(PDF版23KB)はちょっとでもミスがあれば容赦のない処分がなされますが、時代錯誤(天皇のような存在?)のような『恩赦』などと言う制度を設け、『会長様』の恩を売っています。
《資料4》(PDF版92KB)はOFCの実績一覧表です。毎月の平均出社時刻、退社時刻が出され、競争させられています。

被災者の場合は毎日6時40分出勤、22時23分退社と言うことになっています。毎日が15時間42分の勤務と同じですから、毎月160時間程度の残業を強いられていたことになります。

しかし、「業界最高の賃金と福祉」の企業が、被災者の自死のあと、両親がいくら求めても労災申請に全く協力せず、申請書を握りつぶそうとさえしたのです。

ある上司は「うちの娘は日赤に勤めているが、ものすごい時間外労働をしている。 めいらくが時間外労働をさせて何が悪い。休日返上は本人が勝手にしていたことだ」とうそぶいてさえいます。

このような人権無視の企業は社会的に糾弾されてしかるべきものではないでしょうか。
被災者が労災認定されたというのは当然のことで、会社は責任を認め謝罪すべきことです。

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